DETAIL
誰しも「病気」と聞くと、眉をひそめがちですが、病気は私たちに「気づき」を与えてくれるメッセージのようなものです。
病気の成り立ちを解明していくと、「病気」は怖いものではないのです。
江戸時代、ドイツ人医師によって書かれた医学書をオランダ語に翻訳した『ターヘル・アナトミア』を日本語に訳した『解体新書』が杉田玄白によって世に送り出されました。
臓器の様子も詳しく描かれており、当時としては非常に斬新な書物だったに違いありません。
現代の医学は、技術の進歩により、体の構造や遺伝子までもが詳細に分析されています。
しかし、体が持っている「病気を治すしくみ」については、忘れ去られているのです。
人間の体はすべてがつながっています。体が間違いを起こして病気になるのではないのです。
私たち一人一人が、自分の体のことを「もうすこしだけ」知って、
病の治療に向かうのは大きな意味のあることなのです。
本書は免疫システムの基礎知識の解説からスタートし、病気の発症の法則、病気と生活習慣の関係を解説します。
その上で、臓器ごとにそのしくみと関連する病気についてわかりやすく説明をしています。
『主治医』とは、かかりつけの医師、自分が病気になった時に診察や相談に通う医師のことです。
優れた医師は「病気になる前になにかありませんでしたか?」とか
「心配事や悩みは何ですか?」といったことを患者に訊いて総合的に全体を診ています。
でも、患者全員にそんな対応はできません。
だからこそ、
自分自身が自分の主治医になる。
自分のことをいちばん知っている「自分」と対話をすることで、
病とは縁の遠い生き方をすることができるのです。
一家に一冊常備して、なにか「?」を感じたら、すぐに目を通したい本になっています。